皆さんが大阪で医師として働くことを目指すのであれば、ぜひとも知っておいて頂きたいのが大阪府における医療の現状です。
これは何も大阪に限ったことではありません。
皆さんも既に医療現場で働いておられるのであれば、在住の地域における医療体制や医療戦略などが、基本的な部分で「業務に関係してくる」という事実も既に感じられているのではないでしょうか。

こういった事実からも、皆さんがもし大阪で医師を目指すために転職活動などをなされるのであれば、あらかじめ現地ではどのような状況となっているのか、将来的な方向性はどうかといった情報を入手しておくことは、とても重要であることがわかります。
そこで、今回は3つのポイントに分けて、大阪府における医療の現状をお伝えしてまいりたいと思います。

大阪府市医療戦略会議について

大阪府の中央である大阪市では、府と共同で「大阪府市医療先着会議」を設置し、府及び市においてどのように医療を発展させていくべきか、「提言」をひな形とし、戦略を現実化させていくために諸関係機関と共に会議及び調整等を行っています。
提言には、なぜ大阪に医療戦略が必要なのかという現状分析の内容から、それを踏まえた上でどのように展開を行っていくべきなのかと、7つに分けた具体的戦略が含まれています。

  大阪府市医療戦略会議における7つの具体的戦略とは

  • 予防・疾病管理、府民行動変革
  • レセプトデータの戦略的活用
  • 医療情報の電子化とビッグデータの戦略的活用
  • 地域密着型医療・介護連携最適モデル実現
  • 増益モデル型民間病院の高度化・経営基盤強化
  • スマートエイジング・シティ
  • スマートエイジング・バレー構想(産業振興)

この提言に関する詳しい内容は、大阪市の公式サイトより誰でも確認することが可能となっております。
また、全文に関してはPDFファイルとしてまとめられていますので、気になられる方はぜひサイトよりダウンロードされることをお勧めいたします。

大阪府内の病院数・病床数

大阪府内における、病院数、病床数に関して、地域医療情報システムに掲載されている内容を元に、少し情報をまとめてみました。
まず、2017年10月現在における、医療機関情報の集計データによると、一般的な診療所の数は施設数が大阪府全体で7821件となっています。
10万人あたりの施設数で計算してみると、全国平均が68.04、大阪府が88.48となっており、全国平均よりも「診療所の数が多い」という事実が分かります。

しかし、一方で病床数を確認してみると、府内全域では2389となっていますが、10万人あたりの病床数は大阪府が27.03、全国平均が77.38となり「病床数でみると大阪府は圧倒的に不足している」状況であることが浮き彫りになっています。
以前より言われてきた事実であり、対策が必要とされるポイントであることは間違いないでしょう。

大阪府の医師数の推移

続いて、大阪府における医師数の推移についても確認をしてみました。
大阪市が発表している、医療関係統計よりデータをみてみますと、データの集計が始められた昭和35年から平成28年にかけて、医師数は順調に増加を見せています。
これは大阪市、大阪府ともに同じ傾向となっていますが、全国平均自体も増加しているため、人口10万対でみた医師数に関しては順調に増えていると言えるでしょう。

また、全国平均と比較した場合、医師不足と言われている大阪市外の医師数ですら、全国平均よりも「医師数が満足している」状況であることが分かります。
もちろん、更に医療圏毎に細かくみてみると「医師が不足している地域」は存在していますが、全体でみてみると、医師の数そのものはそれなりに満足していると言えるでしょう。